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Maiden Phalanx — Game Design Document

このドキュメントについて

ゲーム全体のビジョンとコアデザインを定義する「北極星」ドキュメント。 各 PRD はこの GDD のビジョンに沿って作成される。 大きな方針転換があった場合にのみ更新する。


項目 内容
タイトル Maiden Phalanx
ジャンル 戦術パズル RPG(オートバトル)
プラットフォーム PC(将来的にモバイル対応を検討)
レーティング 全年齢版 + 成人向けパッチ(詳細は §2.1 参照)
エンジン Godot 4.x

1. コンセプト

エレベーターピッチ

敵の陣形を見て、自分の陣形で応える——3×3 の詰将棋型オートバトル RPG。 少女たちを最適な位置に配置し、スキルの連鎖を組み上げ、答え合わせのバトルを眺める快感。

コアファンタジー

「完璧な陣形を組み上げる軍師」になる体験。

プレイヤーは指揮官として、敵の配置とスキルを分析し、手持ちの少女たちを 3×3 のグリッドに配置する。 バトルが始まれば全てオート——自分が組んだ陣形がそのまま戦果になる。 「この配置だ」と確信してバトルを開始し、スキルが連鎖して敵が崩れていく瞬間が最高のカタルシス。

面白さの核

  1. 配置パズル — 3×3 の極小グリッドにユニットを詰め込み、ポジショナルスキルの対象を見極めて最適な陣形を組む。敵情報は公開されており、「準備フェーズ=ゲーム本体、バトル=答え合わせ」という構造。
  2. コレクション&編成 — ボス(美少女)を倒して仲間にし、新しいユニットが加わるたびに編成の可能性が広がる。手持ちが増えるほど、取れる戦略が増える。
  3. ステージ攻略 — 敵の構成・配置は完全に見えている。その情報をもとに「この陣形なら勝てる」という解を見つけ出す詰将棋的な攻略感。
  4. 攻略報酬チェーン — ステージはリニア進行。前ステージで仲間にしたユニットが次ステージの攻略の鍵になる「弱点チェーン」が、デザイナーの意図した順序で確実に体験できる。新ユニット獲得 → 新戦略の解放 → 次の壁の突破、というフィードバックループの快感。

2. ターゲット

2.1. レーティング & 配信戦略

レーティング 配信先 備考
全年齢版 全年齢 Steam コアゲーム+全年齢イベントCG
成人版 18禁 DLsite / FANZA 全年齢版+アダルトパッチ適用済み
パッチ 18禁 自サイト等 Steam 版ユーザー向けの後付けパッチ

設計原則: アダルト要素はコアループ(配置パズル → オートバトル)に一切介入しない。ボス仲間化 → 親密度 → CG 解放の「サイドループ」として分離し、パッチ適用の有無で CG・テキストを差し替える。

コンテンツレベル: ミドル(イベント CG + テキストシーン。本編とは分離)

2.2. 想定プレイヤー

  • パズル・戦術ゲームが好きな人(Into the Breach, Fire Emblem 層)
  • キャラクターの収集・育成が好きな人
  • 「考える時間」が楽しいプレイヤー(反射神経よりも思考力で勝ちたい人)
  • 美少女キャラクターに魅力を感じる人(成人版ではより深いキャラ体験を提供)

2.3. プレイヤーの動機

  • 短期: 目の前のステージを、手持ちのユニットでどう突破するか考える楽しさ
  • 中期: 新しいユニットを獲得して編成の幅を広げたい / 親密度を上げてキャラを深く知りたい
  • 長期: 全ユニットのコレクション、高難度ステージの攻略、全CG回収

2.4. 参考タイトル

タイトル 参考にする点 差別化する点
Into the Breach 完全情報 × パズル的戦術。敵の行動が見える設計 グリッドが極小(3×3)。リアルタイム操作なし(オートバトル)
Teamfight Tactics(TFT) ユニット配置 × シナジーの編成パズル ランダム要素を排し完全情報に。PvE ステージクリア型
千年戦争アイギス タワーディフェンス × 美少女コレクション × ステージ攻略 配置パズルに特化しリアルタイム操作を排除

3. コアメカニクス

ゲームループ

ステージ選択 → 敵情報確認 → 陣形構築(★ゲームの本体)→ オートバトル → リザルト → 報酬/仲間獲得
                                ↑                                                    │
                                └────────────── 編成の見直し ──────────────────────────┘

バトルシステム概要

  • ターン制オートバトル: 配置フェーズで陣形を確定 → バトル開始後はプレイヤーの介入なし
  • グリッド: 自軍 3×3 vs 敵軍 3×3(左右に対面する構造)
  • 行動方向: プレイヤー陣は右向き、敵陣は左向き。「前」=相手に近い側

ユニットステータス設計

ユニットの基本ステータスは 3つだけ に絞る。戦略の深みはステータスの複雑さではなく 配置 × スキル で生む。

ステータス 役割
コスト 配置コスト上限内でやりくりするリソース制約
HP 耐久力。0 になると撃破
攻撃力 一部スキルが効果量の計算で参照する入力パラメータ。0 = スキル特化型

設計意図: MTG のパワー/タフネス方式に倣い、HP・攻撃力は基本的に一桁に収める。数字が小さいほど暗算で勝敗を読めるため、「完全情報パズル」としての手触りが強まる。1 の差が重く、ステータスが少ないほど敵情報の一覧性が高まり、ユニットの個性は数値差ではなくスキル構成と配置適性で表現する。数値レンジ・各ステータスの設計詳細は docs/design/unit_system.md §1 を参照。

スキルシステム

  • アクティブスキル: 自動で発動。効果対象はポジショナル(例:「1マス前の味方を回復」「同列の敵を攻撃」)
  • パッシブスキル: 常時発動する効果(例:「隣接する味方の攻撃力+10%」)
  • 完全情報: 敵の配置・ユニット・スキルは全て事前に公開される

配置システム概要

  • 3×3 グリッドの各マスにユニットを配置(空きマスも戦略的に使える可能性あり)
  • スキルの効果範囲が位置に依存するため、「誰をどこに置くか」が戦略の全て
  • 配置を変えるだけでまったく異なる結果になる=少ないユニットでも繰り返し遊べる

ステージ進行方式

  • チャプター > ステージ階層: ゲームは複数の「チャプター」で構成され、各チャプターは地理的な地域(森、洞窟等)に対応する。チャプター内に複数のバトルステージが存在し、リニアに進行する
  • リニア進行制: チャプター内のステージは固定順序でプレイヤーに提示される。前ステージをクリアすると次ステージが解放される。チャプター間も同様にリニア
  • 弱点チェーン: ステージ N のボスを仲間にすると、ステージ N+1 の攻略が容易になるよう敵構成が設計される。デザイナーが順序を制御することで、弱点チェーンの快感を確実に提供する
  • 敵情報公開: 次に挑戦するステージの敵情報は完全に公開される。「この敵構成に対してどう陣形を組むか」が配置パズルの核心
  • アドベンチャーパート: 各チャプターの要所(導入・ボス遭遇・仲間化等)にテキスト + 立ち絵 + 背景のイベントシーンを挿入し、ナラティブと配置パズルを結合する
  • 詰まり対策: おまかせ配置(PRD #35)、リトライヒント(Phase 2 以降)、コスト上限成長(PRD #68)で救済する

アクセシビリティ設計

配置パズルが解けずに進行が止まることを防ぐ仕組み。バトルスキップは導入しない(ゲームの核を飛ばすことになるため)。

機能 内容
おまかせ配置 クリア可能な(最適ではない)配置をワンボタンで自動提案
リトライヒント 一定回数失敗すると「このユニットを右列に置いてみては?」等のヒント表示
掃討(周回スキップ) クリア済みステージは再戦せず即座に報酬を回収できる

成長・育成システム概要

  • ユニット獲得: ボス(美少女)を倒すと仲間になる。攻略報酬としての獲得
  • ユニット強化: (詳細は PRD で定義。レベルアップ / スキル強化 等を想定)
  • コレクション: 全ユニット図鑑。入手した少女たちの閲覧・設定変更
  • 親密度システム: ユニットとの親密度を上げることでイベント・CG が解放される(成人版では追加 CG/シーンあり)

4. ゲーム構成

タイトル → ホーム画面
  ├── 出撃
  │     ├── ステージ選択(ワールドマップ / ステージ一覧)
  │     ├── 敵情報確認(敵グリッド・ユニット・スキルの閲覧)
  │     ├── 陣形構築(自軍 3×3 に手持ちユニットを配置 / おまかせ配置)
  │     ├── オートバトル(戦闘のオート進行を観戦)
  │     └── リザルト(勝敗・報酬・ユニット獲得)
  ├── 編成(ユニット管理・お気に入り設定)
  ├── キャラクター(図鑑・詳細・強化・親密度イベント)
  └── 設定

5. 技術方針

アーキテクチャ概要

  • シーン管理: SceneManager Autoload(スタック管理 + パラメータ付き遷移)
  • データ管理: Godot Resource (.tres) + レジストリパターン(詳細は PRD #29)
  • セーブシステム: AES-256-CBC 暗号化 JSON + HMAC チェックサム(詳細は PRD #29)
  • ADV エンジン: Godot ネイティブの自作エンジン。テキスト送り + 立ち絵表示 + 背景切替 + 選択肢 を提供

アートパイプライン

全アセット(キャラクター立ち絵・バトルスプライト・背景・イベント CG)は AI 画像生成 を正式なパイプラインとして使用する。仮素材ではなく最終品質として扱う。

  • スタイルの一貫性はプロンプト管理とポストプロセスで担保する
  • ビジュアル制約(シルエット識別性・カラーパレット非重複)は docs/design/character_guidelines.md に準拠

コンテンツ差し替えアーキテクチャ

全年齢版と成人版の差異はCG とテキストのみ。コアゲームロジックは共通。

  • 親密度イベント発生時に、パッチ適用フラグに応じて読み込む CG/テキストリソースを切り替える
  • パッチの有無でゲームプレイ・進行に差が生じない設計にする
  • 詳細な実装方式は PRD で定義

コーディング規約

  • .agent/rules/coding.md を参照

6. マイルストーン

フェーズ 目標 含まれる機能 マーケティング
v0.1.0 「配置パズルの面白さ」の証明 3×3 グリッド配置、ポジショナルスキル、オートバトル、おまかせ配置、5 ステージ(PoC)✅
v0.2.0 チャプター 1(森)バーティカルスライス ADV エンジン、チャプター/ステージ再構成、森シナリオ、親密度システム、SD キャラアセット統合(Spine)、成人版コンテンツ機構、UI/UX ポリッシュ、BGM/SE 演出 SNS アカウント開設、開発進捗の定期投稿開始
v0.3.0 コンテンツ横展開 チャプター 2+、残キャラクター設定・アセット量産、ユニット図鑑、リトライヒント、タイプフィルタ、コンテンツ量産パイプライン確立 Steam ストアページ作成、ウィッシュリスト収集
v0.4.0 リリース準備 全チャプター実装、バランス調整、演出磨き込み、QA プレスキット作成、体験版検討
v1.0.0 リリース Steam 配信(全年齢版 + 成人パッチ)、DLsite/FANZA 配信 ローンチ PV、リリース告知

v0.2.0 の定義: 「新規プレイヤーがチャプター 1(森)を最初から最後まで通しで遊んで『このゲーム面白い』と思える体験」を実現する。システムの横展開よりも、1 チャプターの縦の深さ(ナラティブ・演出・UI・親密度)を優先する。

ユニット強化について: 独立した育成システムは設けない。ユニットの成長は親密度イベントまたはストーリー進行を通じて発生する。

対応プラットフォーム: PC(Windows)のみ。モバイル対応は行わない(個人開発において HW/UI テストが実質不可能なため)。

実行計画の詳細: docs/roadmap.md を参照。


変更履歴

日付 変更内容
2026/02/15 スケルトン作成
2026/02/15 ブレストを経て全セクション初版記入(コンセプト〜マイルストーン)
2026/02/15 レーティング・配信戦略・アクセシビリティ設計・パッチ方針を追記
2026/02/15 ステージ自由選択方式(ロックマン形式)の決定、データ管理方針の確定
2026/02/22 ステージ進行方式をロックマン方式からリニア方式に変更(#250)。Pillar 4 を「攻略報酬チェーン」に再定義
2026/02/22 v0.1.0 確定。Phase 2 → v0.2.0「チャプター1 バーティカルスライス」に再定義。チャプター>ステージ階層構造・ADV エンジン・AI アートパイプラインを追記
2026/02/22 マイルストーン全面改訂: シナジーシステム削除、掃討機能削除、成人版を v0.2.0 に前倒し、育成は親密度/ストーリーベースに変更、モバイル対応を永久除外、マーケティング活動を追記